心理検査(知能検査:WAIS-Ⅳ/WISC-V)

知能検査、WAIS-Ⅳ(ウェクスラー成人知能検査)・WISC-V(ウェクスラー児童用知能検査)は、知能や発達の水準、認知的傾向のあり方などを客観的に評価するためのツールです。病院や学校、施設などで現在の状況を評価し、職場や学校、ご家庭での、今後の生活の仕方についての支援、アドバイスに活かすために実施されています。大枠としては、被験者の方の得意不得意、ものの見方や考え方の癖などだけでなく、IQ(同世代の集団における知的水準で100が基準)も算出され、知的な水準知的障がいの有無やギフテッドの可能性)も見ることができる検査です。

パーソナリティや性格、心理的特性などを測定するための人格検査ではありませんが、認知特性、行動特性はわかるため、個人の特性の理解のためや発達障がい特性を見るためにも有用です。ただし、発達障がいであるかないかの診断は病院の医師のみ許されているため、こちらでは、結果から特性のお話しはできますが診断はできませんのでご注意ください。診断を希望される場合は医療機関へのご相談が必要となります。

検査の実施手順は下記の通りになります。
① 事前面接 60分(現在お困りのことや、検査を受けたいと思われたきっかけなどをお聞かせください)
② 検査 約90~120分(脳が疲れていると検査値がきちんと取れないこともあるため、なるべく午前中、もしくは午後早めの時間が望ましいです。昼食後眠気が強い方はご注意ください)
③ フィードバック面接 60分(現在の状況を踏まえて、検査結果をお伝えいたします。書面での結果と口頭での説明があります)

※医療機関を既に受診している方は主治医の方にご相談後、お申込みください。

WAIS-Ⅳ
成人用(16歳0か月~90歳11か月)知能検査
10~15種類の下位検査から構成。これらの結果から全検査IQと認知領域別の4つの知能指数(指標得点)を算出し、そのバランスを見る。

FSIQ(全検査IQ:下記の各指標から構成される)

VCI(言語理解指標:言語の理解や把握能力における力)
PRI(知覚推理指標:視覚的な理解や把握能力における力)
WMI(ワーキングメモリー指標:聴覚的な記憶力や注意集中における力)
PSI(処理速度指標:視覚的情報を素早く処理して作業する力)

WISC-V
子ども用(5歳0か月~16歳11か月)知能検査

10~16種類の下位検査から構成。これらの結果から全検査IQと認知領域別の5つの知能指数(指標得点)を算出し、そのバランスを見る。
FSIQ(全検査IQ:下記の各指標から構成される)
VCI(言語理解指標:言葉の理解や説明力)
VSI(視空間指標:空間にある物の把握・認知)
FRI(流動性推理指標:非言語情報の推理力と新規場面での対応力)
WMI(ワーキングメモリー指標:受け取った情報の記憶/保持&処理能力)
PSI(処理速度指標:視覚的情報を素早く処理して作業する力

※WISC-Vを取るお子様には保護者の同伴をお願いしております